ロレックス・サブマリーナは、1953年に世界初のダイバーズウォッチとして誕生したモデルです。サブマリーナが登場した当時の世界は、海底探査の技術が発展していた時代で、世界各地でダイバー達が活躍していました。特に、スキューバダイビングの装置が発明された事は人間の海中活動を活発化させ、プロダイバー達からの海中や海底において利用できる時計のニーズが高まる時代となったのです。まさに、この真っ只中で発売されたのが、サブマリーナです。
サブマリーナは発売以来、数多くのプロダイバーに愛用されるだけでなく、過酷な環境で時計を利用する人々に大きな支持を得るようになりました。ロレックスのスポーツモデルの代表格として、50年以上経った今も大きな存在感を持つ時計の1つとしてあり続けています。サブマリーナの歴史は試行錯誤の歴史とも言えるもので、数多くのモデルナンバーが存在します。その試行錯誤の中で培われた力は、ロレックスの技術を大きく向上させていきました。
そして、この技術力が生かされて、ロレックスの技術力が高い評価を受けたのが、潜水艦トリエステ号の世界最深記録更新です。1960年にトリエステ号はマリアナ海溝の最深部である探査に向かいましたが、この時、トリエステ号の外壁に取り付けられていたのが、ロレックスの試作機であるディープシー・スペシャルでした。深度10911メートルという深さから戻ってきたディープシー・スペシャルは潜航する前と変わらず動き続けていたのです。この偉業は結果的に、サブマリーナへの信頼性を高め、支持を強めることになりました。